キングダムの王翦(おうせん)将軍は、秦が趙の鄴攻めを行った際に李牧の裏をかいて鄴を落とすことに成功した人物です。
この王翦将軍にはいくつかのかっこいい名言や凄い名シーンがあります。
王翦将軍は口数が多くなく、そのため何を考えているのか分からない面があり、味方に見せる目も冷ややかなものがあります。
そのため味方からもやや冷たい印象を持たれていますが、王翦将軍が披露する軍略は凄いものがあります。
こちらではこのキングダムの王翦が発したかっこいい名言や凄い名シーンを一気にご紹介していきます。
それでは、最後までお楽しみください♪
Contents
山陽の戦いでの王翦のかっこいい名言・名シーン!
壁(へき)を囮にした時の名言
では王翦の名言・名シーンをご紹介してきますが、まずは上の画像の名言からです。
上の画像はヤングジャンプの638話に掲載されていたものですが、このセリフは単行本では21巻に出てきました。
「私の目に狂いはない」(単行本21巻・第218話「壁隊」)
これは王翦将軍が魏の廉頗(れんぱ)四天王の一人、姜燕(きょうえん)と対戦した時のことです。
そこで姜燕を倒すために、王翦将軍は壁(へき)千人将を囮(おとり)にすることを考えました。
その時に言ったのが上の名言です。
ただその後の発言は名言とは言えないものでした。
あ奴はいい囮(おとり)になる
味方からすると、囮にされることは気持ちの良いものではありませんね。
後で壁千人将も嫌な気持ちになっています。
これは王翦の勝負に徹した非情さとも言えますが、王翦の冷たさを感じさせた場面でもありました。
(後でもっとかっこいい王翦が出てきますので、お楽しみに!)
姜燕を側近にしようとした時の名言
また壁を囮にした後で王翦が登場した時の上の画像は、王翦の名シーンの一つと言えるでしょう。
崖から騎馬隊を率いてきた王翦は、ここから姜燕(きょうえん)と話し合うことになります。
当初は敗軍の将には死を!と言っていた王翦でしたが、姜燕を側近にしたい王翦は次のような言葉をかけます。
「私は慈悲深い」(単行本21巻・第221話「裏の裏」)
これは王翦が魏の姜燕を自分の側近にしようと投降を勧めた場面です。
そして王翦はこうも言います。
「私の”領内(くに)”は そなたのような戦の強い男を必要としているのだ」
王翦は自分が王様になりたいという野望を内に秘めていると言われています。
また王翦のこうした発言は、のちに廉頗(れんぱ)将軍からは「己の存在をこの戦争の秦軍の最上ととらえている」「己を第一とする武将」と評されることにもなります。
この時の王翦将軍は、軍略の優れた能力の片鱗を見せていたものの、人間的に欠落した部分も見せていました。
廉頗と対戦した時の名言
またこの名言は有名ですね。
「私は”絶対に勝つ戦”以外 興味はない」(単行本21巻・第222話「将器」)
これも先ほどの場面の続きで描かれていましたが、王翦将軍が魏の廉頗将軍と初めて対戦したときのこと。
秦と魏の軍勢はほぼ互角。
秦は囲地(いち)という絶好の地の利があり、魏は兵士の士気が最高潮という条件でした。
ちなみに囲地というのは以下のような地形で、秦はその囲地の上に陣取っていました。
この囲地の上のポジションを取って、囲地に敵を誘い込むことが出来れば敵を討つのに絶好とされていて、倍の数の敵でも容易に討てるほどの有利さがあります。
この条件で王翦がどう料理してくるのか?
その点を魏の廉頗は知ろうとしていましたが、その後に王翦はこの地を後にして退却していきます。
そして言ったのが「私は”絶対に勝つ戦”以外 興味はない」という名言です。
王翦を知る人はこの王翦の気質をよく理解していて、秦が趙の鄴攻めを行った際には桓騎も王翦のことをこう言っています。
「俺の知る限り あの野郎(王翦)は 負ける戦は絶対に始めねェ」
つまり王翦が戦を始めたならば、それは戦に勝つ見込みがあるということ。
攻められる側にとって、これほど嫌なことはないのかもしれません。
函谷関での戦いでの王翦の名シーン!
オルドの裏を取った王翦!
次の王翦の見せ場は、函谷関の戦いでした。
函谷関の左で燕のオルドと対戦していた王翦でしたが、突如として行方をくらまします。
王翦が逃げたと勘違いしたオルドは、函谷関の裏側に侵入すべく山越えを開始します。
その背後からオルド軍を狙っていたのは、他ならぬ王翦でした。
「この愚か者が」(単行本28巻・第305話「王翦の動き」)
この直後に、王翦はオルドに向かってそうつぶやくことになります。
函谷関の危機を救った王翦
また函谷関戦では、王翦は最後の最後で凄い良い働きをしました!
函谷関戦では楚の媧燐(かりん)がその軍略の才を見せつけていき、媧燐は自軍を函谷関の裏に回しこむことに成功します。
函谷関の門が媧燐兵によって開けられてしまうかと思ったその瞬間!
その現場に到着したのが王翦軍でした。
ここから王翦軍は媧燐兵を倒して、函谷関の門を再び封鎖することに成功。
王翦は媧燐の策を封じるという見事な働きを見せました。
桓騎兵「命びろいしやしたね」
桓騎「秦国全部がな」
この桓騎の発言が、王翦の動きの凄さを表していると言えます。
鄴攻めでの王翦のかっこいい名言・名シーン!
鄴の城を見ての名言・名シーン
また王翦は趙の鄴(ぎょう)を攻める際に、総大将に抜擢されます。
ここで秦軍はまず列尾(れつび)という城を落としますが、この列尾がわざと弱く造られていることを王翦は見抜きます。
そして実際に攻める目標の城・鄴を王翦がその目で確認してから言ったのがこの名言です。
「完璧な城だ あの城は攻め落とせぬ」(単行本47巻・第512話「鄴の正体」)
またこの後に名シーンが続きます。
敵の城・鄴を見に行ったその場で地図を開く王翦。
敵地であるにも関わらず、そのままそこで王翦は軍略を練ろうとします。
やはりというべきか、その場で敵兵に見つかる王翦たちでしたが、しかし王翦はそのままその場で軍略を練ります。
王翦「よいか」
亜光(あこう)「心ゆくまで」
そうして上の画像は敵地で王翦はそのまま軍略を練り続けている場面です。
ここで練った軍略から、王翦は一つの答えにたどり着きました。
それを続けてご紹介していきます。
鄴攻めの準備段階の名言・名シーン
秦軍総大将・王翦が出した鄴攻めの攻略の答え。
それが徐々に明らかになっていきますが、負ける戦は始めない王翦が列尾を越えて鄴を攻めていくことを決断します。
その時に言った言葉がこのセリフです。
「つまりここからは この王翦と李牧の知略の戦いだ」(単行本47巻・第512話「鄴の正体」)
そして王翦は秦軍を引き連れて鄴に向かいますが、途中の小さな城を攻めていきます。
当初はその小さな城にある兵糧狙いなのかと思われましたが、不思議なことに王翦は攻め落とした城の民衆に手を出すことを秦軍に堅く禁じます。
そして城の民衆を逃がしますが、それを9つの城すべてで実施していきます。
それを行っている途中で王翦は次の名言を言うことになります。
「よし 流れはできつつある」(単行本48巻・第515話「小城の流民」)
そしてとうとう9つの城の民衆が鄴に到着します。
そのことによって鄴攻めは、秦軍の兵糧が尽きるのが先か?
それとも鄴の城内の兵糧が無くなるのが先か?
という”兵糧攻め合戦”に突入することになります。
これは王翦の仕掛けた名勝負・名シーンの一コマと言えますし、王翦の軍略の凄さが垣間見えた瞬間でもありました。
朱海平原の戦いでの王翦のかっこいい名言・名シーン!
中央軍同士の戦いでの名言①
また鄴攻めでは朱海平原という場所で、秦と趙は戦うことになります。
そして王翦は中央軍を率いて戦っていましたが、左右の両翼での戦いが進む中で、秦右翼が趙左翼を押し込みます。
すると12日目にして、王翦は中央軍を前進させます。
そして13日目になってから、第四将の倉央(そうおう)が王翦の読みとして秦右翼(信と王賁)が山を越えられると思うかを尋ねます。
そこで王翦が言ったのがこの名言です。
「愚問だ 倉央 越えると読むからここまで前に出てきたのだ」(単行本54巻・第583話「十三日目」)
中央軍同士の戦いでの名言②
また中央軍同士の戦いが始まってすぐの頃には、李牧率いる趙中央軍は敵の兵糧を考慮して守り切ることを考えていました。
しかし王翦は鄴の城内の兵糧を焼くことに成功します。
そこで李牧は「大鶴(だいかく)」という滅多に見せない超攻撃型の布陣にチェンジ!
その時に王翦が言ったのが以下の名言です。
「列尾を越える時 あの時描いた勝機がようやく形を成して浮かび上がった あとは手に取るだけだ」(単行本56巻・第603話「十五日目の異変」)
李牧の戦術を見抜いた時の名シーンと名言
また王翦は李牧の戦術をすぐに見抜くことに成功しました。
李牧は知略型の武将であるものの、麃公(ひょうこう)将軍との戦いから本能型の武将の戦いを分析。
そして本能型の武将の戦い方を自らの兵団に叩き込むことに成功していました。
その本能型の戦い方というのは、軍の起こりを察知すること、そして返し技を出すことでした。
「起こり」というのは動きの予兆で、理屈では分からないものの、本能型の武将はその「起こり」を感じ取って戦っていると言われています。
また軍の「起こり」は敵兵の表情や集団の重心などから読み取れるそうですが、それを李牧は細かく分析したのでしょう。
そして軍の「起こり」を察知することで、相手の動きを先読みします。
ここが重要なのですが、「起こり」を察知して相手の動きを先読みすることで、相手の攻撃や動きを封じます。
そしてなおかつ返し技を出すことで優位な状況を作り続ける。
これが李牧の戦術のカラクリでしたが、王翦はこのカラクリを見抜き、相手に動きを先読みされないようにするために、王翦は自ら軍を率いて「何もしない」で戦うことを選択します。
そうすると不思議と王翦軍は李牧軍と互角の戦いを繰り広げることに成功。
これは王翦配下の田里弥(でんりみ)や倉央(そうおう)たちも驚いていました。
そして李牧軍の戦術のカラクリを、王翦が部下に披露しましたが、その際に出た王翦の名言は以下のものでした。
「認めざるを得ぬな 李牧 私と同じ怪物と」(単行本56巻・第606話「起こり」)
「私と同じ怪物」という発言は、自分に実力があるからこそ言える言葉でかっこいいと感じますね!
少し言い過ぎかな?とも思いますが(笑)
混沌を生みだした時の名シーン・名言
そしてその後の戦いで李牧軍の戦術を見抜いた王翦軍は、李牧軍相手に優位に戦いを進めます。
そこで突如として王翦は動きに変化をつけましたが、その時に言ったのが以下の名言です。
「面倒だ まとめて一気に決着をつける」(単行本56巻・第607話「総大将の対話」)
そして田里弥軍と合流し、そこに倉央軍も加わりますが、そこから王翦が行ったのは戦いながら陣を作り上げることでした。
赤大鶴(せきだいかく)の陣
大混乱の中で陣を作り上げることは、決して簡単なことではないようですが、王翦はこれまでもこうした戦いを繰り広げていたのでしょう。
難なく戦いながら陣を作り上げていきます。
ここから王翦軍が李牧軍を蹂躙(じゅうりん)していくかと思いきや、ここから王翦は意外な行動に出ることになります。
李牧と直接対面する王翦
戦いながら陣形を整えて、さあこれから攻撃を仕掛けるかと思われた王翦でしたが、そこから王翦はただ一人で趙軍の前に現れます。
何をするつもりなのか?誰もがかたずを飲んで見守っていましたが、するとそこに李牧も一人で現れてきます。
ここにきての総大将同士の対面。
そこでの2人の舌戦(ぜっせん)のさなか、王翦から出た名言がこれです。
「上に立つ者共が馬鹿の集団であれば それだけで国は亡ぶ」(単行本56巻・第607話「総大将の対話」)
これまでも趙王・悼襄王(とうじょうおう)の愚かさが見えていましたが、趙王の愚かさを王翦は李牧に指摘。
そこから李牧に対して、王翦は私と一緒に来いと誘います。
王翦は続けて言います。
「お前が私と組み力を貸すなら 二人で全く新しい最強の国を作ることが出来る」
王翦は李牧に対して人材登用の話を持ち掛けるのでした。
しかし李牧は王翦のことを「この場にいる誰よりも愚かな人間だ」と大勢の前でこき下ろします。
李牧のその答えを聞いた王翦は、李牧を討ち取ることを軍に命令。
ここで総大将同士の会話は終わることになりますが、この総大将同士の対面の場面は予想外の展開で非常に興味深いシーンでした。
鄴の兵糧問題を解決した王翦
そして朱海平原での戦いを制した王翦。
その後、鄴を兵糧攻め合戦に持ち込んで、鄴を城内から落とすことにも王翦は成功します。
ただ鄴の城内に入った秦軍にも食糧はほとんどなく、鄴の城内にも残されていた食糧がほとんどないという中で、鄴への兵糧の補給も難しいという食糧問題にぶち当たることになります。
しかし王翦は鄴攻めの最後でこうした食糧問題に陥ることを戦いの前から予測。
そして軍総司令の昌平君に頼みごとをしていました。
それは水路を使っての鄴への食糧の運搬方法ですが、秦から水路で食料を運搬することは李牧も考えると予測。
そこで王翦が昌平君に行った頼みごと、そしてその時の王翦の名言は以下のものでした。
「”逆”から運ぶ つまり”趙”をはさんで反対側の”斉”から運ぶのだ」(単行本59巻・第638話「水路」)
食糧問題に陥ることを戦いの前から予測して、さらに李牧の裏をかくような準備を行っていた。
まさに王翦の軍略の凄さが見えた名シーンでしたね。
キングダム王翦のかっこいい名言・凄い名シーン まとめ
今更ながら56巻読んだ!笑
王翦将軍のここめっちゃ格好いい✨
将軍が総理大臣なってくれたら俺どこまでもついて行くよ💪#キングダム #王翦#名言 pic.twitter.com/uGJBubJsMs— 使ってません (@kagura_7fla) September 21, 2020
ここまでキングダム王翦のかっこいい名言や凄い名シーンを一気にご紹介してきました!
王翦は魏の山陽の戦いで初登場して六将級の逸材と評されています。
次の函谷関の戦いでは燕のオルドと対戦。
そして媧燐の策を封じ込んで函谷関の危機を救うことに成功します。
また趙の鄴攻めでは王翦は総大将を務めて、見事に鄴を落とすことに成功しています。
まだまだこれからも王翦の活躍が見込まれますが、果たして王翦はこれからどんなかっこいい名言や凄い名シーンを見せてくれるでしょうか?