キングダムでは様々な民族が登場し、物語に独特の深みを与えています。
その一つが、橑陽の戦いで強烈な存在感を放った犬戎(けんじゅう)族です。
荒々しい文化を背負い、圧倒的な武勇で山の民を苦しめた犬戎族はどのような背景を持つ民族だったのでしょうか。
また犬戎族の王・ロゾや「三兄弟」は史実に実在したのか?
そしてキングダムには、犬戎の血を引く武将がいたのでしょうか?
こちらの記事では、史実に残る犬戎との関係を踏まえつつ、犬戎族の実像に迫りながら、様々な視点から考察を深めていきます。
Contents
犬戎(けんじゅう)は史実に実在した民族だった
冒頭の馬南慈vs王賁の激闘は
迫力満点だったな。馬南慈、デカ!!
掴み所のない王翦将軍にちょっと
タジタジな信殿の反応が面白かった😁
楊端和を刺激する舜水樹の安定の
ムカつき具合とメラ族キタリ初登場
✨✨やっぱり強いな山の民。
犬戎王ロゾ、迫力とヤバさ満点すぎ😱#キングダム#第6期 https://t.co/e9c2UGPnxc— ⚜️Violette🌸⚜️77 (@77_violette) December 8, 2025
さてまず犬戎(けんじゅう)という民族が史実に実在したのか?という点ですが、彼らは史実に実在した民族です。
殷・周・春秋時代にかけて勢力を持ち、前771年には犬戎は周の首都を攻
め落とし、幽王を討ち取ったとされています。
これにより周王朝は東へ遷都することとなり、いわゆる「東周時代」が始まります。
また最近の研究では、犬戎は純粋な遊牧民ではなく、農耕と牧畜を組み合わせた複合的な生活様式を持っていたとも言われています。
戦車を使用していたという記録もあり、中国的な文化を部分的に受け入れながら、独自の部族文化も維持していたようです。
しかし秦からの攻勢によって勢力が衰えていき、最後には秦に吸収され、一部は匈奴に吸収されたとも言われています。
キングダムでも犬戎は周王朝を滅ぼしたあと、中華への定住に失敗し、一部が北方へ逃れたことで匈奴のルーツになったとされています。
キングダムのこの描写は史実に基づいたものと言えます。
キングダムの犬戎王ロゾや三兄弟は史実には実在しない
ただし、キングダムに登場する犬戎王ロゾは史実には実在していません。
またゴバ・ブネン・トアクといった三兄弟も、史実には実在していません。
彼らはキングダムの完全な創作キャラクターです。
キングダム犬戎王ロゾは死亡?
キングダムの泣けるシーン。
これまで目立った武功もなく、この戦においては兵糧を焼かれる大失態を犯した壁。敵の総大将、恐怖の犬戎王ロゾを捩じ伏せるまさに渾身の一振り。#ガチで泣いた漫画教えて選手権 pic.twitter.com/9s0A24BF7t— 30代独身男の料理日記 (@sauna_ryouri) February 4, 2024
また犬戎の王であったロゾですが、キングダム本編においてロゾはすでに死亡しています。
ロゾが最期を迎えたのは、橑陽の戦いでのことでした。
ロゾは圧倒的なパワーと狂気じみた戦闘能力を持ち、フィゴ王でも太刀打ちが難しい強敵として描かれています。
しかし最終的には、ロゾに対してフィゴ王と共に戦った壁将軍の手によって討ち取られることになります。
それは53巻・第572話「立ち向かう者」での出来事でした。
またロゾの強さは単なる個人武力だけではなく、犬戎独自の恐怖による統率術によって支えられたものでもありました。
しかしこのロゾの死をきっかけに、犬戎族は恐怖支配から逃れることになり、融和的な態度を示した楊端和につくことになっていきます。
犬戎の三兄弟は死亡したのか?
ロゾとともに登場した犬戎族の三兄弟ゴバ・ブネン・トアクについても、彼らは全員が本編で死亡しています。
ちなみにこの三兄弟は、ロゾの息子とは書かれておらず、ロゾの血族と書かれています。
ただし、史実にはこの三兄弟にあたる人物は確認されておらず、完全にキングダムオリジナルのキャラクターです。
ちなみに三兄弟が死亡したのは回をご紹介します。
ゴバは52巻・第566話「端和の選択」で、楊端和に討たれて死亡しています。
ブネンは53巻・第572話「カタリの仇」で、カタリに討たれて死亡しています。
トアクは52巻・第564話「落日」で、フィゴ王に討たれて死亡しています。
犬戎王ロゾの実力は?
キングダム溜まっていたの読み始めたら、犬戎が色々どえらい扱いに(犬戎はたしかに周王朝崩壊させて、その後500年続いた後裔の東周を滅ぼしたのは秦) pic.twitter.com/0TwQ3eFCYQ
— Komei (@KomeiT2) June 5, 2024
ちなみに犬戎王ロゾの武力や知力などの数値は、公式ガイドブックによると以下の通りです。
武力・・・95
知力・・・80
指揮力・・90
経験値・・A
暴君度・・90
知力も低くない数値ですが、暴君度が高い数値です。
確実に「上司にしたくない人」の上位になることは間違いなさそうです。
犬戎の血がのちの匈奴を作り、再び中華に立ちはだかる展開へ
もしキングダムが秦の統一後の戦い――特に「始皇帝と匈奴の戦い」を描くことになれば、そこには必ず犬戎の影が登場します。
犬戎が北方に逃れ、その末裔が匈奴として再び中華に挑む。
これは周王朝を滅ぼした犬戎が、数百年後に「秦帝国と対峙する形で中華史に戻ってくる」という壮大な流れになります。
さらに橑陽に残った犬戎は山の民に加わっていきます。
つまり犬戎は北へ逃れて匈奴となった一派と、中華に残って山の民へ同化した一派に分かれたことになります。
この設定を踏まえると、将来的に「山の民としての犬戎 vs 匈奴としての犬戎」という因縁の戦いが描かれる可能性もあります。
キングダムの世界観において犬戎は単なる「古代の異民族」にとどまらず、物語の根幹に深く絡み続ける存在になるのかもしれませんね。
犬戎の血を引く武将は誰なのか?
昨夜のキングダム観た!
中華四千年中、第二の王朝・周を滅ぼした
騎馬民族の末裔・犬戎族の王 ロゾ、
声優がONEPIECEのサカズキ(赤犬)元帥や
名探偵コナンのウォッカの立木文彦さんで
イメージ通りで最高だった!山の民のキーマン・キタリは、予想より低い声で意外だったけど笑
次回は李牧が…🤭 https://t.co/krLnnBPPZl pic.twitter.com/YWh9TI0nRA
— 最近の うた(ウッチー) (@tp1921010ar) December 6, 2025
さてキングダムでは、犬戎は一部が匈奴になったとも、一部は中華に残って橑陽城に根づいたとされています。
では犬戎の血を引いた武将は、キングダムに存在していないのでしょうか?
犬戎の血を100%受け継いでいるわけではないとしても、一部を引き継いでいる可能性がある人物がいても不思議ではありません。
ここからは、犬戎由来の血を持つ可能性がある武将たちについて考察していきます。
龐煖(ほうけん)は犬戎の末裔?超人的な武力の源は犬戎の血?
一番犬戎の血を感じさせる武将は龐煖です。
龐煖のでかすぎる見た目、そして圧倒的なフィジカルに異質な戦闘感覚。
これは犬戎の血を引いていると言われても否定しにくい感じがします。
また彼の特異な外見も、どこか周辺民族の雰囲気を感じさせます。
もちろん龐煖は純血の犬戎ではないかもしれませんが、競馬で奇跡の血量と言われる3×4のインブリード(ひいおじいさんとひいひいおじいさんが犬戎)の可能性はあるのかもしれません。
あの規格外の強さの源は、実は犬戎の血だった――
そう描かれる可能性はあるのかもしれません。
山の王・楊端和(ようたんわ)は犬戎の血を引いている?
いよいよ!この後24時10分〜
キングダム6期10話
「犬戎の末裔」犬戎とは?その末裔とは?
一体どんなキャラが登場するのやら後5分ではじまります!是非ご覧下さい!🐶
↓配信情報はこちらからhttps://t.co/OEEEYC7DZy https://t.co/eR9ZK5hYVi
— 村田ゆしよ (@Yushiyo415) December 6, 2025
次に、意外に見えて実は最も可能性があるのが楊端和です。
山の民の文化は犬戎に近く、橑陽の戦い後には犬戎勢力自体が山の民に組み込まれています。
またキングダムでも、「もとをただせば犬戎こそ貴様ら(山の民)西戎の祖」とロゾが言葉にしています。
つまり山の民が犬戎の子孫という可能性は高いわけです。
そうなると楊端和自身も純血ではないにせよ、ひいおじいちゃんが犬戎ぐらいの可能性は十分に考えられます。
楊端和は異常な腕力の強さの持ち主ですが、その腕力の強さは犬戎の血がなせるわざだったのかもしれませんね。
舜水樹が犬戎の末裔だった?
橑陽の戦いにおいて登場した舜水樹は、北の大地“匈奴”に縁を持つとされています。
犬戎の一部は匈奴に吸収されたと言われていますので、匈奴に縁を持つ舜水樹が犬戎の末裔という可能性も十分にあります。
ただし彼の身長や強くなさそうな腕力、そして見た目(特に髪の色)からしても、犬戎の血はそれほど濃くはなさそうです。
舜水樹の6~7代祖先に犬戎がいる――ぐらいが妥当なのかもしれません。
キングダム犬戎王ロゾは死亡する?まとめ
犬戎族、ほぼグロンギ語だった😌
#キングダム #ロゾ #立木文彦 #舜水樹 #坂泰斗 pic.twitter.com/FkV6hBWigY— denden (@denden_rider) December 6, 2025
犬戎は史実に実在し、周王朝の崩壊を招いたほどの大きな勢力を持つ民族でした。
しかしキングダムに登場するロゾや三兄弟は、史書に記録が残る存在ではありませんでした。
犬戎族は恐怖政治がまかりとおっていましたが、王・ロゾの死を契機に恐怖による統治から抜け出し、山の民と合流することになります。
またそれは、今後の秦国が匈奴と敵対することになる場合、犬戎(山の民)vs犬戎(匈奴)という悲しい対決が生まれる可能性を秘めることになりました。
さてその戦いが描かれるのかどうか。
もしかすると秦が最後の一国を攻め滅ぼす際に、匈奴が登場して「犬戎(山の民)vs犬戎(匈奴)」という図式が生まれるのかもしれません。
そんな想像をするのも楽しいですが、この辺で犬戎に関する考察を終わります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました









